【  2012年02月  】 更新履歴 

  02.28.  【 † 映画 † 】  デヴィッド・フィンチャー『ドラゴン・タトゥーの女』――「世界の冷たさ」に抗するための道   さわりを読む▼
  02.27.  【 † キリスト教神学 † 】  マザー・テレサの愛の言葉   さわりを読む▼
  02.27.  【 † キリスト教神学 † 】  ヘーラルト・ホロート『イミタチオ・クリスティ』   さわりを読む▼
  02.25.  【 † 現象学  † 】  ナンシー/オリゲネス/ハイデガー   さわりを読む▼
  02.25.  【 † 現象学  † 】  神は死んでいない、より厳密にいえば、神はその本質において既に死そのものである。   さわりを読む▼
  02.25.  【 † 現象学  † 】  前期ウィトゲンシュタインと「語りえぬもの」について   さわりを読む▼
  02.23.  【 † 現象学  † 】  全体の部分の部分の部分の部分の部分は、第一の部分と同じ部分であるか?   さわりを読む▼
  02.23.  【 † キリスト教神学 † 】  スピノザの神学は何故異端的か?   さわりを読む▼
  02.22.  【 † ホルヘ・ルイス・ボルヘス † 】  アントワーヌ・コンパニョン『第二の手、または引用の作業』について   さわりを読む▼
  02.22.  【 † 美術/アート † 】  Vilhelm Hammershøiの通奏低音としての、「小雨」   さわりを読む▼
  02.19.  【 † 美術/アート † 】  Umberto Eco 『ON UGLINESS』   さわりを読む▼
  02.19.  【 † メディア論 † 】  ネット空間における「aura」の喪失を回避するために、我々のすべきこととは何か?   さわりを読む▼
  02.19.  【 † 美学 † 】  レオン・バッティスタ アルベルティ『絵画論』   さわりを読む▼
  02.19.  【 † 現象学  † 】  R.ノージックの「動物の権利」論と、冨樫義博の「キメラアント」の接点について   さわりを読む▼
  02.17.  【 † 文学 † 】  「疾患/傷口」を言葉によって「治癒」するということ、あるいはその可能性ーー大江健三郎について   さわりを読む▼
  02.16.  【 † 美術/アート † 】  フリードリヒ礼讃   さわりを読む▼
  02.16.  【 † 美術/アート † 】  ジェニー・サヴィリーと、オッド・ネイドルムにおける「裸」の形式について   さわりを読む▼
  02.14.  【 † 映画 † 】  ソフィア・コッポラの『SOMEWHERE』における、「マスク」の描写について   さわりを読む▼
  02.13.  【 † 文学 † 】  メーテルランク『ペレアスとメリザンド』   さわりを読む▼
  02.11.  【 † 映画 † 】  芸術論のための覚書~タルコフスキー、ドゥルーズ~   さわりを読む▼
  02.08.  【 † キリスト教神学 † 】  聖母マリア論ーー竹下節子×ヤロスラフ・ペリカン   さわりを読む▼
  02.06.  【 † 文学 † 】  J・G・バラードと「子宮回帰」について   さわりを読む▼

◆2012年01月     ◆2012年02月       ◆2012年03月

デヴィッド・フィンチャー『ドラゴン・タトゥーの女』――「世界の冷たさ」に抗するための道 

† 映画 †


 公開中のD.フィンチャーの最新作『ドラゴン・タトゥーの女』を観てきた。これは「未解決の行方不明事件」の真相を追っていくスリラー映画で、フィンチャー作品の中では『ゾディアック』と同じテーマ系に属している。ただ、本作は原作者スティーグ・ラーソンのプロットがしっかりしているので、『ゾディアック』のようなフィンチャーらしくない失敗をしてはいない。この作品の一番の魅力は、ダニエル・クレイグ演じるミカエル・ブル...全文を読む

マザー・テレサの愛の言葉 

† キリスト教神学 †


 マザー・テレサ 愛のこころ最後の祈りマザーテレサ、Mother Teresa 他 (1998/08)主婦の友社 この商品の詳細を見るマザー・テレサの「祈り」「エピソード」「思想」を集めた箴言集。マザー・テレサの生きた言葉が、心を癒し、胸のただ中にじわじわと染み込んでゆく。 第1部 思想(哀れみについて;静寂について;喜びについて ほか)第2部 逸話(小さなことを忘れずに;苦しむ、痛ましい姿に身をやつして ほか)第3部 祈り...全文を読む

ヘーラルト・ホロート『イミタチオ・クリスティ』 

† キリスト教神学 †


 キリストにならいて―イミタチオ・クリスチ (キリスト教古典叢書) / 由木 康、ヘーラルト・ホロート 他【四六判/282頁/定価2100円】[ISBN:4-7642-6633-4 C0016]きびしい自己批判、純粋性の追及、世俗への挑戦、キリストとの霊的な交わりを求めてやまない魂の巡礼の書。オランダの兄弟団を中心とする「新しい敬虔」の運動の中から生まれた中世キリスト教修養書の白眉。全世界で、聖書に次いで読まれている古典。 パスカル研究...全文を読む

ナンシー/オリゲネス/ハイデガー 

† 現象学  †


 肖像の眼差し(2004/11)ジャン=リュック ナンシー商品詳細を見る既に三冊ともレジュメを残しているので、ブログではサラッと紹介するに留める。まず、ナンシーの自画像論。自画像論といえば、デリダの『盲者の記憶』が面白いのだが、この本も相当面白い。簡潔にいうと、この本では以下のような図式がある。客体=対象   ↓主体=タブローこれが何を表現しているのかといえば、実は「自画像を描く行為」である。時どき、日曜美術館...全文を読む

神は死んでいない、より厳密にいえば、神はその本質において既に死そのものである。 

† 現象学  †


            by Geir Akselsen a 貴方はヘーゲルについてどう思うか?デリダ彼は最も強力な幽霊です。けれども同時に彼は、幽霊につきまとわれている者でもあるのです。彼は多くの幽霊の出没する館なのですね。彼自身が多数の幽霊につきまとわれているわけです。そんなわけで、私が関心を寄せているのは、ある一つの言説の身体の中のそのような幽霊なのです。現在、一番私が関心を寄せているのは幽霊としてのヘー...全文を読む

前期ウィトゲンシュタインと「語りえぬもの」について 

† 現象学  †


 ウィトゲンシュタイン全集 1 (1) / ウィトゲンシュタイン「YouTube - Deleuze et Wittgenstein(ドゥルーズが、ウィトゲンシュタインを語るインタビュー映像)」「プロトコル」 6・431「・・・幸福な人の世界は不幸な人の世界とは別の世界である。」その理由を彼は端的にこう述べる。 6・373「世界は私の意志から独立である。」 5・63「私は私の世界である。」つまり、世界の総体と、私たちが個別に認識し得る世界と...全文を読む

全体の部分の部分の部分の部分の部分は、第一の部分と同じ部分であるか? 

† 現象学  †


 論理学研究 3 (3)フッサールのパズル=砂丘論『論理学研究3』では、全体と部分に関する思考が克明に展開されている。この書物は、特に論研の三巻は、極めて迷宮的で異常なまでのスリリングで溢れている。まず、問いを提示しよう。「全体の部分の部分の部分の部分の部分は、第一の部分と同じ部分であるか?」例えば、砂丘についてイメージしよう。砂丘は砂で構成されている。ある砂丘Aを四つに区切ると、その四つの部分は、全体の...全文を読む

スピノザの神学は何故異端的か? 

† キリスト教神学 †


 岩波文庫 デカルトの哲学原理―附 形而上学的思想 ISBN:9784003361580 (400336158X)297p 19cm(B6)岩波書店 (1995-08-18出版)スピノザ【著】〈Spinoza,Baruch de〉・畠中 尚志【訳】[文庫 判] NDC分類:135.2 販売価:\735(税込) (本体価:\700)デカルトの『哲学原理』(1641年)について、スピノザ(1632‐77)自身の説を加えながら、幾何学的形成で叙述したもので、生前本名で刊行した唯一...全文を読む

アントワーヌ・コンパニョン『第二の手、または引用の作業』について 

† ホルヘ・ルイス・ボルヘス †


 第二の手、または引用の作業 (言語の政治)(2010/03)アントワーヌ コンパニョン商品詳細を見るボルヘスの短編「『ドン・キホーテ』の作者、ピエール・メナール」についての考えが深まったので、ここでその記録を残しておく。周知のとおりこれは、メナールという架空の作者が、『ドン・キホーテ』という作品を発表したということに最大のメッセージがある。この作品はセルバンテスの作品と完全に同一のテクストである。にもかかわら...全文を読む

Vilhelm Hammershøiの通奏低音としての、「小雨」 

† 美術/アート †


 静謐だ。音がしない、とても静かな世界。大切なのは、静謐さの内には神秘があるということなのだ。珍しく、室内ではない街路。ドゥルーズは風景画を「顔」として読解していたが、私はこの顔が愛しい。...全文を読む

Umberto Eco 『ON UGLINESS』 

† 美術/アート †


 On Ugliness(2007/10/30)不明商品詳細を見るこれはウンベルト・エーコの美術書なのですが、かなり物凄い本です。「ugliness」、つまり「醜悪さ」「醜さ」をテーマにした絵画を集成しています。本の表紙絵から既に判ると思うのですが、中にはキリスト教にとっての「闇」を描いた作品も多数収録されています。悪魔であったり、人間の畸形的な姿、或いは殉教、拷問をテーマにした絵画たち・・・・・・。目を背けたくなるほどの、かな...全文を読む

ネット空間における「aura」の喪失を回避するために、我々のすべきこととは何か? 

† メディア論 †


 「場所」論―ウェブのリアリズム、地域のロマンチシズム (叢書コムニス08)(2008/12/22)丸田 一商品詳細を見るインターネットが今後、どのように進化していくのかについての関心は高まり続けている。そうした中で重要なのは、ハイデッガーが述べたように、情報をただ曖昧に受け止めて、垂れ流していくことではない。「滞在喪失しないこと」である。そのためには、近未来的な予測を立てつつ、やはりウェブ社会の一員として生きていか...全文を読む

レオン・バッティスタ アルベルティ『絵画論』 

† 美学 †


 絵画論(1992/10)レオン・バッティスタ アルベルティ商品詳細を見るアルベルティにとって、「美」とは、「何物も加えたり、取り除いたり、直すことの出来ないようなあらゆる部分の整然とした調和体」である。したがって「美」は、各部分が統一された調和である。定められた数、定められた関係、一定の秩序にしたがって構成されているが故に、それは眼に至上の快を齎す。アルベルティの『絵画論』は、ルネサンス絵画の指導的見解であ...全文を読む

R.ノージックの「動物の権利」論と、冨樫義博の「キメラアント」の接点について 

† 現象学  †


 Andres Segura by Milan Vukmirovic このページでは、R.ノージックの動物論について言及しておく。彼の動物論は生命倫理に関する重要なテーマへとシフトするための視座を提供するものである。その上で、やや異端的な推論になるだろうが、私はどうしても週間少年ジャンプにおいて連載されている冨樫義博の『HUNTER×HUNTER』で描写されているユニークな道徳論を是非紹介しておきたい。何故なら、この作品の「キメラアント」篇で浮上...全文を読む

「疾患/傷口」を言葉によって「治癒」するということ、あるいはその可能性ーー大江健三郎について 

† 文学 †


 われらの狂気を生き延びる道を教えよ (新潮文庫)(1975/11)大江 健三郎商品詳細を見る「話しかけてください、お父さん、さもないと僕は、迷い子になってしまうでしょう」大江健三郎の作風には、精神的な危機を「小説を創る」行為によって超克していくような美学が働いている。これは「父よ、あなたはどこへ行くのか? 」からの引用だ。最近、大江が出した『水死』にも、「こんなきれっぱしで、私は私自身の崩壊を支えてきた」とい...全文を読む

フリードリヒ礼讃 

† 美術/アート †


 「全て偉大なる者は、嵐のさ中に立つ」                            by マルティン・ハイデッガー芸術の根源は、深い内省でしか得られない。フリードリヒの目は、常軌を逸している。彼の目は戦慄すべき鋭さを宿しており、世界を切断し得るほどだ。この目はそれ自体が天才的だ。この目はいくら褒めても褒めすぎることなどないだろう。この右目は、狂的で怪物的ではないか。怪物特有の孤独を宿してい...全文を読む

ジェニー・サヴィリーと、オッド・ネイドルムにおける「裸」の形式について 

† 美術/アート †


 ムソルグスキーの「禿山の一夜」の楽譜草稿に、「闇の神」という言葉が記されていたらしい。このサヴィリーの絵には、何故か私の魂を高鳴らせる力が宿っている。入沢の詩に初めて触れた時もそうだった。日常生活の全ての「どうでも良い瑣末なことども」を全て根底から打ち砕く力がある。力のある絵画は何もいうことがない。何の言葉もいらない。だからこれ以上、以下の絵画たちには付加しない。その方が、身の安全のためだから……。...全文を読む

ソフィア・コッポラの『SOMEWHERE』における、「マスク」の描写について 

† 映画 †


 somewhere <初回限定仕様> [DVD](2011/10/05)スティーヴン・ドーフ、エル・ファニング 他商品詳細を見るソフィア・コッポラ監督がヴェネツィア国際映画祭で金獅子章を受賞した『SOMEWHERE』(2010)を観た。主人公はジョニー・マルコという名の有名映画俳優で、浮気性だが娘想いの良い父親である。この俳優の容貌を観ていて、途中から「どこかで観た記憶が…」と思って調べてみると、吸血鬼を扱ったハリウッドのアクション映画『...全文を読む

メーテルランク『ペレアスとメリザンド』 

† 文学 †


 対訳 ペレアスとメリザンド (岩波文庫)(1988/10/17)M.メーテルランク商品詳細を見るメルヘンは現代都市に存在するか?素晴らしくファンタジックな挿絵が挿入されている。画家はCarlos Schwab。古い城に古い森が舞台だ。テーマとしては「相思相愛」なのだが、実はヒロインであるメリザンドに何か不可思議な存在論の気配を感じている。というのは、まずメリザンドの性格の不思議さだ。○すぐ泣く○すぐ不安になる(例えば、曇り空になっ...全文を読む

芸術論のための覚書~タルコフスキー、ドゥルーズ~ 

† 映画 †


 タルコフスキイの映画術(2008/12)アンドレイ タルコフスキイ商品詳細を見る以下に記すのは、アンドレイ・タルコフスキーと、ジル・ドゥルーズそれぞれによる「芸術論」である。もっとも、タルコフスキーは映画的なアプローチから芸術論を展開している。双方のそれぞれのアプローチから、我々の創作活動に活かすことのできる何かを汲み取るのが狙いである。まず、タルコフスキーはその「映画講義」の中で、「演じる」ということにつ...全文を読む

聖母マリア論ーー竹下節子×ヤロスラフ・ペリカン 

† キリスト教神学 †


 聖母マリアについてマリアとはヘブライ語(マリアムないしミリアム)で「海の一滴の水」または「予言者」を意味する。語源を「海の一滴の水」だとしたのはヒエロニムスに由来を持つ。ヒエロニムスはヴルガタ聖書の翻訳の他、マリア教義を広く普及させたことでも知られている。MAR(一滴の水)+YAM(海)MYRIAM(女予言者、見神者)世界中でマリアは名前としてポピュラーである。MARIA(マリア)・・・イタリア、スペインMARIE(マ...全文を読む

J・G・バラードと「子宮回帰」について 

† 文学 †


 沈んだ世界 (創元SF文庫)(1968/02)J.G.バラード峰岸 久商品詳細を見る溺れた巨人 (創元SF文庫)(2000)J.G.バラード浅倉 久志商品詳細を見る私の父親は、「大」がつくほどのSFファンで、書斎にはクラーク、バラード、アシモフ、ディック・・・など錚々たるメンバーが並んでいた。父親がとりわけスペース・オペラを愛している場合、その息子は彼からよく「宇宙」について、或いは「地球外の知的生命体」などについて熱心に語っても...全文を読む

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