【  2013年03月  】 更新履歴 

  03.30.  【 † 表象文化論 † 】  クリスチャン・ボルタンスキーについて   さわりを読む▼
  03.24.  【 † 映画 † 】  キャサリン・ハードウィック監督の映画『マリア』   さわりを読む▼
  03.20.  【 † 現象学  † 】  幽霊の現象学--フッサールを中心にクリストバル・トラルの絵画とイーディス・ウォートンの小説を読解する   さわりを読む▼
  03.20.  【 † 宗教学 † 】  ピエール・クロソウスキー『古代ローマの女たち』におけるヘタイラ的祭式の系譜   さわりを読む▼
  03.20.  【 † 宗教学 † 】  ジャック・ラカン『無意識の形成物』における起源の<他者>について   さわりを読む▼
  03.18.  【 † 神秘主義 † 】  聖書における数字の謎ーー基本となるのは「4」と「3」   さわりを読む▼
  03.17.  【 † 存在論 † 】  ハイデガーの責任――人間は存在論的に「物」と何が異なるのか? 『ブレーメン講演』を中心に   さわりを読む▼
  03.15.  【 † 文学 † 】  ジョルジュ・サンド『愛の妖精』   さわりを読む▼
  03.15.  【 † 神秘主義 † 】  Principles of Contemporary Hypnosis(現代催眠原論)について――高石昇、大谷彰『現代催眠原論』読解(1)   さわりを読む▼
  03.11.  【 † ホルヘ・ルイス・ボルヘス † 】  『創世記』は世界の最初の創造ではなく、n度目の「再創造」だという見解について--前期ドゥルーズ『無人島』とボルヘスの時間論の接続   さわりを読む▼
  03.11.  【 † キリスト教神学 † 】  ウィトゲンシュタインの「私は彼が哀しむ」という表現についての神学的考察   さわりを読む▼
  03.09.  【 † ホルヘ・ルイス・ボルヘス † 】  ピュタゴラス学派とボルヘスの関係   さわりを読む▼
  03.08.  【 † 文芸理論 † 】  アントワーヌ・コンパニョン『第二の手、または引用の作業』 (2)   さわりを読む▼
  03.07.  【 † ロココ論 † 】  ロココ建築と20世紀の機能主義建築の根本的な差異   さわりを読む▼
  03.05.  【 † 文学 † 】  『チロヌップのきつね』に描かれた聖なる愛   さわりを読む▼
  03.01.  【 † 文学 † 】  ジャン・ラシーヌ『ブリタニキュス ベレニス』   さわりを読む▼
  03.01.  【 † ジャック・デリダ † 】  震災以後、デリダは?--「喪を宿す=担う=携える」作法   さわりを読む▼

◆2013年02月     ◆2013年03月       ◆2013年04月

クリスチャン・ボルタンスキーについて 

† 表象文化論 †


 クリスチャン・ボルタンスキー―死者のモニュメント(2004/07)湯沢 英彦商品詳細を見る「私の全てを保存すること、それが私の目的である」本書は現代世界最大の芸術家の一人であるクリスチャン・ボルタンスキーに関する簡潔かつ解りやすい評論である。ボルタンスキーという身体が一体どのような運動を展開してきたか、それは極めて謎めいて奥深い命題である。直言してしまうことを赦されるならば、彼は「痕跡を残す」ことに最大の焦...全文を読む

キャサリン・ハードウィック監督の映画『マリア』 

† 映画 †


 マリア [DVD](2008/06/27)ケイシャ・キャッスル=ヒューズ、オスカー・アイザック 他商品詳細を見る『赤ずきん』などで知られる女性監督、キャサリン・ハードウィックの『マリア』(2006)を観た。キリストの最後の三日間を映画化したメル・ギブソン監督の『パッション』(2004)では、全編アラム語とラテン語というこだわりを感じさせたが、やや過激な描写で「暴力」を大文字化したような際どい演出が多々見られたところが残念だった。...全文を読む

幽霊の現象学--フッサールを中心にクリストバル・トラルの絵画とイーディス・ウォートンの小説を読解する 

† 現象学  †


   クリストバル・トラルの絵は、現象学的である。『イデーンⅠ-Ⅰ』を読了した記念として、ここに、一つのプロトコルを作成する。まず、問題となるのは、衝撃的な以下のフッサールのディスクールだ。 Ⅰ「事物世界において、つまり実在世界一般において、私に対して現にそこに存在する全てのものは、原理的にただ、仮定的な現実に過ぎない。」(p200)Ⅱ「生身のありありとしたありさまで与えられる事物的なものは全て、その生...全文を読む

ピエール・クロソウスキー『古代ローマの女たち』におけるヘタイラ的祭式の系譜 

† 宗教学 †


 クロソウスキーは『古代ローマの女たち』の中で、バッハオーフェンの『母権論』を概略しつつ、彼自身が強い関心を示した箇所を特筆している。例えば、「アフロディテ・ミュリッタ崇拝」を「母権制」の起源として認めつつ、以下のように記している。これらの祭礼は、かつてローマ建国以前の近隣諸部族、エトルリア、サビニ、ティレニアなどで実際に行われたという記録が残っている。「アフロディテ・ミュリッタ崇拝においては、乙女...全文を読む

ジャック・ラカン『無意識の形成物』における起源の<他者>について 

† 宗教学 †


 Fort-Da「主体は、それを基礎付けているシニフィアンが無ければ存在することはない。最初の主体が母であるのは、“いない‐いない‐ばあ(Fort-Da)”というシニフィアンの対によって構成されている、最初の様々な象徴化があったからこそである」 by ラカン ラカンの『無意識の形成物』(上)を少しずつ、ブログには明確な紹介なく読み進めてきたのだが、そこで彼が重要なことを述べている。それは、「母親」についてだ。これは、「聖...全文を読む

聖書における数字の謎ーー基本となるのは「4」と「3」 

† 神秘主義 †


 私は以前から、聖書の「数字」には何か隠された意味があると予感してきた。私がここで書いておきたいのは、聖書特有の固有名詞を抹消可能か、ということである。4+3=7・・・創世日数4×3=12・・・使徒数3は聖三位一体の象徴的な数である。4はユーフラテス川のほとりに縛られていた天使の数である。4について、これを100倍した400は全世界を意味すると聖書的には解釈されている。何故4人の天使かといえば、ユー...全文を読む

ハイデガーの責任――人間は存在論的に「物」と何が異なるのか? 『ブレーメン講演』を中心に 

† 存在論 †


 JULIA NOBIS BY DEREK HENDERSON FOR RUSSHハイデガーとナチスとの明らかな関与、それは西欧思想を未だに呪縛し続けている彼の研究者が、往々にして対峙せざるをえない最大のアポリアといって良いだろう。まず、我々が念頭に置いておかねばならないことは、彼が『有と時』を発表した年代である。これは、1927年である。次に、彼がフライブルク大学の総長になったのが、1933年である。他方で、ヒトラーが国民社会主義ドイツ労働者党...全文を読む

ジョルジュ・サンド『愛の妖精』 

† 文学 †


 愛の妖精 (岩波文庫)(1959/01)ジョルジュ サンド、宮崎 嶺雄 他商品詳細を見る『銀河鉄道の夜』に匹敵する素晴らしい物語私はサンドの作品を初めて岩波文庫の邦訳で読んだのだけれど、これがなんと非常に面白い。まだ全部読んでいないけれど(もう少しで読み終わってしまうのが辛い)、これは正直、私が読んできた数少ない本の中でも、屈指を争うほどの名作だと想う。タイトルは『愛の妖精』という感じで、ヤンチャな心をまだ隠し持...全文を読む

Principles of Contemporary Hypnosis(現代催眠原論)について――高石昇、大谷彰『現代催眠原論』読解(1) 

† 神秘主義 †


 Jessica T by Marissa Findlay  このページでは、最近刊行された高石昇氏と大谷彰氏の『現代催眠原論』(金剛出版/2012)についての記録を残す。本書は、古今東西に往々にして登場する「催眠術」(前近代社会までは「魔術」として認められていた)について関心のある読者のみならず、現代医学の見地からこの方法がどのように理論的にアプローチできるのか、あるいは今日における催眠学には何ができるのかを解説した、画期的な理...全文を読む

『創世記』は世界の最初の創造ではなく、n度目の「再創造」だという見解について--前期ドゥルーズ『無人島』とボルヘスの時間論の接続 

† ホルヘ・ルイス・ボルヘス †


 by René François Ghislain Magritte最近、ふと考えることがある。私はよくバスタブの中で哲学書を読むのだが、二日前は久しぶりに『モナドロジー』を読んでいた。そこの一節で、ライプニッツは「輪廻は存在しない」といっていた。輪廻が存在しない、というのはどういうことなのだろうか。輪廻、とは厳密にどういうシステムなのだろうか?ボルヘスの詩を読んでいると、時々「匿名性」というものと「普遍性」と...全文を読む

ウィトゲンシュタインの「私は彼が哀しむ」という表現についての神学的考察 

† キリスト教神学 †


 ゲルハルト・リヒター《大聖堂の一隅》ウィトゲンシュタインが『青色本/茶色本』の中で面白いことをいっていた。「私は彼が哀しむ」という表現についてだ。私は彼が哀しむ場合、主体は神だ。何故なら、私は隣人の感情を推し量ることはできても、同じようには哀しめないからだ。全く同じように哀しめる他者が存在するとすれば、その他者とは要するに自己のことだ。「私は彼が哀しんでいるのを見る」のではない。私は彼が哀しむ、と...全文を読む

ピュタゴラス学派とボルヘスの関係 

† ホルヘ・ルイス・ボルヘス †


 「Vogue Italia July 2003」J・L・ボルヘスは彼自身が告白したように、単数ではなく常に複数化された書き手だった。彼はかつて、おそらくピュタゴラスであった。ピュタゴラス学派の可能性が高いポルピュリオスが記した『ピュタゴラス伝』には、「生成する存在は一定期間を経たのちに再生する」と記されている。同様のことは、ケルソスも『ケルソン論駁』の中で以下のように記している。「ピュタゴラスによれば、星辰が長い周期を経...全文を読む

アントワーヌ・コンパニョン『第二の手、または引用の作業』 (2) 

† 文芸理論 †


 Dernier Tango a Paris by Ellen von Unwerth前回に引き続き、アントワーヌ・コンパニョンの『第二の手、または引用の作業』、シークエンスⅥ「濁ったエクリチュール――引用の奇形学」の読書記録を残す。二章で理論的に提示されたように、「…新たにやってくるものは、最早何もなくなった」のであり、「エクリチュールの装置は、引用と共に、既に言われたことの反復」となったのである。【所有権の<起源>としてのディスクール】興味...全文を読む

ロココ建築と20世紀の機能主義建築の根本的な差異 

† ロココ論 †


 【20世紀の機能主義建築との比較】《バウハウス》《ペッペルマン・ハウス》 ザクセン選帝侯のフリードリヒ・アウグスト1世(アウグスト強王)に仕えたドイツの建築家、都市計画家であるマットホイス・ダニエル・ペッペルマン(Matthäus Daniel Pöppelmann、1662年5月3日 - 1736年1月17日)の《ペッペルマン・ハウス》と、20世紀の機能主義建築の象徴となった《バウハウス》を比較してみよう。この二つの例は、ロココ建築の「最小...全文を読む

『チロヌップのきつね』に描かれた聖なる愛 

† 文学 †


 チロヌップのきつね (きんのほしストーリー絵本)(1972/08)たかはし ひろゆき商品詳細を見る 久しぶりに素晴らしい絵本を読みました。まず、この絵本を紹介して下さった私の大切な女性に心から感謝を捧げます。 『チロヌップのきつね』は、「チロヌップ島」という小さな島で暮らしているキツネ親子の物語です。チロヌップという言葉が何を意味しているのかというと、これはアイヌ語で「キツネ」を表すそうです。この島には、「き...全文を読む

ジャン・ラシーヌ『ブリタニキュス ベレニス』 

† 文学 †


 ブリタニキュス,ベレニス (岩波文庫 赤 511-5)(2008/02/15)ラシーヌ商品詳細を見るジャン・ラシーヌ『ベレニス』について主要な登場人物を紹介しておく。○ ベレニス…パレスティナの女王○ ティチュス…ローマ皇帝○ アンティオキュス…オリエントのコマジェーヌの王この物語は、男と女と男という三つ巴が織り成す悲劇である。ベレニスとティチュスは相思相愛で、アンティオキュスはベレニスを密かに愛している。アンティオキュスは実ら...全文を読む

震災以後、デリダは?--「喪を宿す=担う=携える」作法 

† ジャック・デリダ †


 生きることを学ぶ、終に(2005/04/22)ジャック・デリダ商品詳細を見る3.11以後の震災文学のひとつのあり方を本源的に問う書として、今新たに注目されるべきデリダの遺作である。デリダは冒頭でまず告白する、「わたしは生きることを学んだことはけしてありません。実に、まったくないのです!」。『死を与える』や、レヴィナス論『アデュー』などで「死」と「生」についても想いを馳せてきたはずのデリダだが、これは非常に真摯な宣...全文を読む

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