【  2013年04月  】 更新履歴 

  04.30.  【 † 建築学 † 】  フェノメナルな透明性の空間――青木淳のLOUIS VUITTON シリーズ   さわりを読む▼
  04.29.  【 † 美学 † 】  ジャン=リュック・ナンシーの崇高論「崇高の捧げもの」(『崇高とは何か』所収)について (1)   さわりを読む▼
  04.28.  【 † 展覧会 † 】  あらゆる美学の根本原理としての「花」のアクセント――「奇跡のクラーク・コレクション―ルノワールとフランス絵画の傑作」展の記録(2)   さわりを読む▼
  04.25.  【 † ロココ論 † 】  都心の中に存在する「貴族の館」――三菱一号館美術館の甘い魅力   さわりを読む▼
  04.25.  【 † 展覧会 † 】  空間の質としての「孤独」は可能か?――「奇跡のクラーク・コレクション―ルノワールとフランス絵画の傑作」展の記録(1)   さわりを読む▼
  04.25.  【 † 映画 † 】  「天使」はきっとどこかに描かれていた――ケン・ローチ『天使の分け前』   さわりを読む▼
  04.24.  【 † 文学 † 】  ヨハネとサロメの系譜学ーーオスカー・ワイルド『サロメ』、あるいはジュリア・クリステヴァ『斬首の光景』   さわりを読む▼
  04.20.  【 † 映画 † 】  ミシェル・アザナヴェシウス『アーティスト』――映画的文法としての「擬古体」の魅力   さわりを読む▼
  04.18.  【 † 宗教学 † 】  宇宙の「航海士」としての太陽神ラアの魅力――ヴェロニカ・イオンズ『エジプト神話』   さわりを読む▼
  04.14.  【 † 小説集 「純文学系」 †  】  小説 『 いつか星空の下で君と 』   さわりを読む▼
  04.09.  【 † 美学 † 】  谷川渥『表象の迷宮』(1)ーーファブリツィオ・クレリチ《ローマの眠り》におけるバロキズム、あるいはジョルジョ・デ・キリコと「無人」の図像学   さわりを読む▼

◆2013年03月     ◆2013年04月       ◆2013年05月

フェノメナルな透明性の空間――青木淳のLOUIS VUITTON シリーズ 

† 建築学 †


 「LOUIS VUITTON 表参道」自身の建築理念を「遊園地」的な機能主義に対する「原っぱ」として提示している青木淳の代表作の一つである「LOUIS VUITTON 表参道」は、ダブル・スキンの「皮膜」をテーマにしているといわれている。この建物は八つの直方体の組み合わせによる構造体であり、青木はこの直方体を「トランク(箱)」と呼んでいる。元々、LOUIS VUITTONは船旅用の直方体のトランク(旅行鞄業)からスタートしたブランドであり、...全文を読む

ジャン=リュック・ナンシーの崇高論「崇高の捧げもの」(『崇高とは何か』所収)について (1) 

† 美学 †


 Abbey Lee Kershaw by Daniel Jackson, Dazed Confusedポスト・デリダを担う現代フランスを代表する哲学者ジャン=リュック・ナンシーの崇高論「崇高な捧げもの」を読解したので、その記録を残す。目下、我々にとって重要なのは、「戦慄」を伴う魂の裂け目から輝き溢れ出すような「崇高」の探究である。○ ナンシーによる「崇高」概念の理解ナンシーは「崇高」を、近代から現代まで途切れなく続き、常にラディカルであり続ける、芸術...全文を読む

あらゆる美学の根本原理としての「花」のアクセント――「奇跡のクラーク・コレクション―ルノワールとフランス絵画の傑作」展の記録(2) 

† 展覧会 †


 ピエール=オーギュスト・ルノワール《劇場の桟敷席(音楽会にて)》(1880) 三菱一号館美術館で開催されている「奇跡のクラーク・コレクション―ルノワールとフランス絵画の傑作」展は、本当に素晴らしい展覧会だった。この展覧会にはフランスの風景画の傑作も多く出展されているが、女性の肖像画においては特に「花」を添えて描かれている装飾的な効果が印象的であった。 ルノワールのこの作品は依頼主から受け取りを拒否され...全文を読む

都心の中に存在する「貴族の館」――三菱一号館美術館の甘い魅力 

† ロココ論 †


  三菱一号館美術館の建築様式には、バロック、ロココ時代の繊細優美な味わいに通底するような素晴らしい魅力が存在する。 赤煉瓦の持つ優美な気品は東京駅の外観でも感じることができるが、周囲をシャープで合理的な形態にしたビルが建ち並ぶ中で、この小ぶりながらも高い芸術的価値を有する美術館は際立った印象を我々に残すだろう。  中庭には多くのベンチが設けられ、樹木に囲まれた中で画廊を歩いた後のひとときを楽しむこ...全文を読む

空間の質としての「孤独」は可能か?――「奇跡のクラーク・コレクション―ルノワールとフランス絵画の傑作」展の記録(1) 

† 展覧会 †


  三菱一号館美術館で開催されている「奇跡のクラーク・コレクション―ルノワールとフランス絵画の傑作」展についての記録を残しておこう。このページで書き留めておきたいのは、本展で私が特に惹き寄せられた風景画である。カミーユ・コロー《ボッロメーオ諸島の浴女たち》(1865-70)ディテール 画廊に足を踏み入れてすぐに我々の眼前に姿を現したカミーユ・コローの《ボッロメーオ諸島の浴女たち》には、何か特別な「治癒」の力...全文を読む

「天使」はきっとどこかに描かれていた――ケン・ローチ『天使の分け前』 

† 映画 †


 (C)The Angels' Share (2012) 銀座テアトルシネマで、2012年度カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞したケン・ローチ監督の『天使の分け前』を観た。監督はイギリス生まれでオックスフォード大学で法律を学んだ後、劇団の演出補佐などのキャリアを経て演出家としてデビューしている。この作品は社会的な下層に位置する品性不品行な若者たちの「絆」、あるいは一種の「更生」を描いている。四人の登場人物のうち、暴力沙汰で逮捕...全文を読む

ヨハネとサロメの系譜学ーーオスカー・ワイルド『サロメ』、あるいはジュリア・クリステヴァ『斬首の光景』 

† 文学 †


 The Importance of Being Earnest and Other Plays (Penguin Classics)(2001/02/27)Oscar Wilde商品詳細を見る「私にヨカナーンの首をくださいまし」(サロメ)何故これを読もうかと思ったのかというと、簡単にいえば私の洗礼名の方が登場するからである。ヨアンネス・ホ・バプティステス、つまり洗礼者聖ヨハネさまだが、作中では「ヨカナーン」として登場する。幾つかの読みが可能である。○ 「月」作中で「月」は重要な象徴を帯び...全文を読む

ミシェル・アザナヴェシウス『アーティスト』――映画的文法としての「擬古体」の魅力 

† 映画 †


 アーティスト コレクターズ・エディション [DVD](2012/10/17)ジャン・デュジャルダン、ベレニス・ベジョ 他商品詳細を見る 文学的次元における「擬古体」――現代において、意図的に古典的な作法を踏襲すること。その上で、描写・文体面でもその時代の雰囲気を演出すること――これを映画で行うと、どうなるのだろうか? このテーマを考える上で、貴重な資料になりうる名作が、ここにある。ミシェル・アザナヴェシウスが世界的な高評...全文を読む

宇宙の「航海士」としての太陽神ラアの魅力――ヴェロニカ・イオンズ『エジプト神話』 

† 宗教学 †


  このページでは、ヴェロニカ・イオンズは『エジプト神話』の中で展開されている幾つかの興味深い伝承について記録しておく。イオンズが述べるように、エジプト神話はギリシア神話やローマ神話とは異なり、物語としての定型は存在しない。例えば宇宙創造説においてすら、「ヘリオポリス神話」、「メンフィス神話」、「ヘルモポリス神話」、「テーベの神話」、その他の伝承……と幾つもの互いに類似してはいるが微妙に異なる神話が存...全文を読む

小説 『 いつか星空の下で君と 』 

† 小説集 「純文学系」 † 


 「女の気に入るためなら、男は彼女の家の戸口で夜っぴいで見張っていなければならず、ありとあらゆる艱難辛苦に耐え、ありとあらゆる馬鹿げた行為を遂行しなければならない。恋ゆえに、男は顔色も蒼褪め、痩せ細り、眠りを失わなければならない。何をしようと、いかなる動機であろうと、全ては女のためであると、男は女を納得させなければならない」――アンドレアス・カペルラヌス『宮廷風恋愛の技術』 *   泉、僕は貴女に恋を...全文を読む

谷川渥『表象の迷宮』(1)ーーファブリツィオ・クレリチ《ローマの眠り》におけるバロキズム、あるいはジョルジョ・デ・キリコと「無人」の図像学 

† 美学 †


 新編 表象の迷宮―マニエリスムからモダニズムへ○ 5章「バロックの風景―ファブリツィオ・クレリチ《ローマの眠り》をめぐって」要約「バロック概念の再検討こそ、今日最も現代的な美学問題のひとつである」とは、エウヘニオ・ドールスの『バロック論』の言葉。ドゥルーズが『襞』(1988)を刊行してから四年後に書かれた本章(1992)でも、谷川は現代を「ネオ・バロキズム」と規定する論客に賛同している。ただし、彼はドゥルーズ...全文を読む

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