【  2014年03月  】 更新履歴 

  03.28.  【 † 映画 † 】  名もなき一人の聖者の奇蹟――モーリス・ピアラ『悪魔の陽の下に』(カンヌ国際映画祭パルムドール)   さわりを読む▼
  03.25.  【 † 美学 † 】  ソフトフォーカスの系譜学、あるいは「幽霊」を幻視するための仮説ーーヴォルフガング・ウルリヒ『不鮮明の歴史』読解   さわりを読む▼
  03.17.  【 † 小説集 「純文学系」 †  】  鈴村智久関連の現在のリンク先   さわりを読む▼
  03.16.  【 † 貴族文化 † 】  18世紀ロシアの女帝エカテリーナ二世と十二人の愛人たち――エレノア・ハーマン『女王たちのセックス――愛を求め続けた女たち』   さわりを読む▼
  03.13.  【 † 映画 † 】  ダニエル・クレイグ×エヴァ・グリーン――『カジノ・ロワイヤル』に描かれたボンドの「優しさ」   さわりを読む▼
  03.11.  【 † 映画 † 】  『マグノリア』におけるトム・クルーズの狂度の体制   さわりを読む▼
  03.11.  【 † 神秘主義 † 】  ウィリアム・ブレイクの『天国と地獄の結婚』の謎   さわりを読む▼
  03.11.  【 † 美学 † 】  西洋美学史 (1) プラトン   さわりを読む▼
  03.11.  【 † 文学 † 】  ジュール・シュペルヴィエルの『海に住む少女』とセピア色の写真   さわりを読む▼
  03.09.  【 † 映画 † 】  ナナ・クランフランケンハイムの憂鬱、あるいはライプニッツの最善世界?――ジャン=リュック・ゴダール『女と男のいる舗道』について   さわりを読む▼
  03.09.  【 † 映画 † 】  パゾリーニの代表作『豚小屋』に見るAnti Capitalism   さわりを読む▼
  03.07.  【 † ヨーロッパ庭園学 † 】  西洋絵画史と「薔薇」の関係――『オールド・ローズ・ブック――バラの美術館』   さわりを読む▼
  03.01.  【 † 映画 † 】  『モスダイアリー』――無数の蛾と鮮血に彩られたリリー・コールが放つゴシック的な美学   さわりを読む▼
  03.01.  【 † 映画 † 】  イランの辺境に存在する「復讐の神」にまつわる恐るべき伝承――アンドレ・カイヤット『眼には眼を』   さわりを読む▼
  03.01.  【 † 映画 † 】  エリザベス一世時代の宮廷社会――ケイト・ブランシェット主演『エリザベス』   さわりを読む▼
  03.01.  【 † 文芸理論 † 】  文学テクストにおける「視知覚」性の重要性ーー円城塔、八木保におけるテクストのデコレーションについて   さわりを読む▼
  03.01.  【 † 表象文化論 † 】  近代が仕掛けた幾つかの「罠」――岡田温司『アルスとビオス』、バーバラ・マリア・スタフォード『ボディ・クリティシズム』を中心に   さわりを読む▼

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名もなき一人の聖者の奇蹟――モーリス・ピアラ『悪魔の陽の下に』(カンヌ国際映画祭パルムドール) 

† 映画 †


 悪魔の陽の下に [DVD](2014/02/22)ジェラール・ドパルデュー、サンドリーヌ・ボネール 他商品詳細を見る カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したモーリス・ピアラ監督の『悪魔の陽の下に』(1987)を観た。 「悪魔」とは何かを考える上での貴重な作品の一つである。メジャーなハリウッド映画では悪魔を実際に怪物的な姿で登場させてしまうことが往々にして観られるが、ヨーロッパ映画ではもう少し本質を捉えている気がする。...全文を読む

ソフトフォーカスの系譜学、あるいは「幽霊」を幻視するための仮説ーーヴォルフガング・ウルリヒ『不鮮明の歴史』読解 

† 美学 †


 ハインリヒ・キューンの「幽霊」絵画の手法におけるソフトフォーカスが持つ効果に注目している。経済学者でもあり一級の美術評論家でもあったアダム・ミュラーは1808年に著した『風景画雑感』という短い評論の中で、ソフトフォーカス(ぼかし)の効果について以下のように記している。ソフトフォーカスの特徴�幼年時代の記憶を揺さぶる�現世的事物の輪郭が薄らぐことで、どこか霊的な意味が生まれる。�も...全文を読む

鈴村智久関連の現在のリンク先 

† 小説集 「純文学系」 † 


 ➡をクリックするとジャンプできます。これからも更新していくのでどうぞよろしく御願い致します。➡ 鈴村智久 on Twitter➡ 鈴村智久小説集成(tumblr版)➡ 鈴村智久セレクション(星空文庫版)...全文を読む

18世紀ロシアの女帝エカテリーナ二世と十二人の愛人たち――エレノア・ハーマン『女王たちのセックス――愛を求め続けた女たち』 

† 貴族文化 †


  このページでは、エレノア・ハーマンの『女王たちのセックス――愛を求め続けた女たち』の記録を残す。本書はヨーロッパの王室史におけるプリセンスたちの「セックス」を中心に編集したものである。数多くの女王、貴婦人たちがいかに色恋に溺れていったかが克明に記されているが、中でも18世紀ロシアの華であったエカテリーナ二世の色恋への耽溺は本書でも群を抜いている。以下に、ハーマンのテクストを中心にして、この昼間は真摯...全文を読む

ダニエル・クレイグ×エヴァ・グリーン――『カジノ・ロワイヤル』に描かれたボンドの「優しさ」 

† 映画 †


 007 カジノ・ロワイヤル デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD](2009/06/26)ダニエル・クレイグ、マッツ・ミケルセン 他商品詳細を見るダニエル・クレイグの演じたジェームズ・ボンドには、曰く言い難い魅力が宿っている。言葉にすれば「ダンディー」とか、「渋い」とか「タフ」とか色々浮かぶのだが、やはり私はこの『カジノ・ロワイヤル』でのボンドとヒロインのヴェスパー・リンドの関係性に、何か我々にとって...全文を読む

『マグノリア』におけるトム・クルーズの狂度の体制 

† 映画 †


 マグノリア [DVD](2004/01/21)ジェレミー・ブラックマン、トム・クルーズ 他商品詳細を見るこれはトム・クルーズがセックスに憑かれた過激な教祖を怪演した問題作だ。ポール・トーマス・アンダーソン監督のこの作品は非常に評価が高く、一部カルト化されて現在でも根強い人気を誇っているようだが、実際に観て映画としての質の高さに愕いた。展開は多視点で、複数の登場人物が同時並列的にそれぞれのストーリーを展開させ、微妙に...全文を読む

ウィリアム・ブレイクの『天国と地獄の結婚』の謎 

† 神秘主義 †


 by William Blake 英国が誇る巨星ウィリアム・ブレイクの重要な預言書『天国と地獄の結婚』を読んだので、これから私なりにこの書を検証する。これはブレイクが、当時名を馳せていた神秘家であるエマニュエル・スウェデンボリの『天国と地獄』に対する、パロディとして執筆したものであり、原本には挿絵が存在している。ブレイクの創作スタイルは非常に高次元の領域に達しており、それは「彩飾本」と呼ばれている。ブレイク...全文を読む

西洋美学史 (1) プラトン 

† 美学 †


 西洋美学史(2009/05/27)小田部 胤久商品詳細を見るAesthetica(美学)は、18世紀半ばにドイツのライプニッツ学派に属するバウムガルデンによって提唱された「哲学」の一分野である。この学問は哲学の中でも、特に「感性・芸術・美」を対象にしている。因みに、この三つは近代美学の三位一体として研究されてきたテーマである。19世紀末になると、「芸術学」が「美学」から独立し、20世紀には「美」の概念自体が質的に変容する。今...全文を読む

ジュール・シュペルヴィエルの『海に住む少女』とセピア色の写真 

† 文学 †


 海に住む少女 (光文社古典新訳文庫)(2006/10/12)シュペルヴィエル商品詳細を見るジュール・シュペルヴィエルの短編集が新訳で出ていました。これを読んでいて、私はやはり小説では童話的な世界に惹かれるのだなということを改めて感じました。童話といっても、明る過ぎる陽気な世界なのではなく、『銀河鉄道の夜』のカムパネルラとジョバンニの孤独のように、どこかセピア色になって淋しさを感じさせるような世界に私は惹かれます...全文を読む

ナナ・クランフランケンハイムの憂鬱、あるいはライプニッツの最善世界?――ジャン=リュック・ゴダール『女と男のいる舗道』について 

† 映画 †


 女と男のいる舗道 [DVD] ジャン=リュック・ゴダールがヴェネツィア国際映画祭で審査員特別賞、パジネッティ賞の2賞を受賞した名高い『女と男のいる舗道(Vivre sa vie: Film en douze tableaux)』(1962年)を観た。このページでは、既に多くの解説が存在する中で、私が個人的に感じたことを断片的に綴っておきたい。断片的であることは、本作が日常生活を12のフラグメントに分割して構成した形式であることに倣うものでもある...全文を読む

パゾリーニの代表作『豚小屋』に見るAnti Capitalism 

† 映画 †


 豚小屋 ニューマスター版 [DVD](2009/09/02)ピエール・クレマンティ、ジャン=ピエール・レオ 他商品詳細を見るパゾリーニには「イタリア共産党を青年に」という詩があり、これを書いた翌年に本作『豚小屋』(1969)を制作した。彼はマルクス主義者であり、この作品にはハイエクの『隷属への道』(1944)を、ちょうど正反対にした虚像世界が皮肉たっぷりに描き出されている。物語のコードは二つであり、交叉して進行する点ではシンプル...全文を読む

西洋絵画史と「薔薇」の関係――『オールド・ローズ・ブック――バラの美術館』 

† ヨーロッパ庭園学 †


 オールド・ローズ・ブック―バラの美術館(2009/05)大場 秀章、望月 典子 他商品詳細を見る本書は薔薇と西洋絵画史の相関において重要な書である。「花の静物画」は16世紀後半から17世紀初頭にかけて登場し、元々は物語画の隅に飾りとして寓意的に描き込まれていた。古代ローマ、ギリシャでも薔薇はヴィーナスに捧げられ、結婚式や葬儀にも使用されていた。紀元1世紀から2世紀頃には既に「花」だけを描いた絵画が見られ、十分に童話...全文を読む

『モスダイアリー』――無数の蛾と鮮血に彩られたリリー・コールが放つゴシック的な美学 

† 映画 †


 モスダイアリー [DVD](2013/12/13)リリー・コール、サラ・ガドン 他商品詳細を見る いわゆるゴシック映画である。ミステリアスな転入生の少女、曰くありげな学校の地下階段、無数の蛾の幻影、相継ぐ親友たちの謎めいた死……『カーミュラ』や『ドラキュラ』に通底するゴシック文学の色調が本作には採用されているし、事実映画内に登場するヒロイン想いの教師はゴシック文学について教えている。そういうテーマでも読めるし、あるい...全文を読む

イランの辺境に存在する「復讐の神」にまつわる恐るべき伝承――アンドレ・カイヤット『眼には眼を』 

† 映画 †


 (C)oeil pour oeil 1957 人間心理の暗部を描き尽くした恐るべき映画であり、真の隠れた傑作である。本作は1957年公開のフランス、イタリア合作映画であり、アルメニア出身の作家ヴァエ・カッチャの原作の映画化である。 主人公のフランス人医師バルテルは富と地位に恵まれた、多少傲慢なところがあるもののいたって一般的な市民として描かれている。ある日、一人の女性が病院で施術を受けられずに死んでしまう。バルテルは多忙...全文を読む

エリザベス一世時代の宮廷社会――ケイト・ブランシェット主演『エリザベス』 

† 映画 †


 エリザベス [DVD](2012/06/20)ケイト・ブランシェット、ジェフリー・ラッシュ 他商品詳細を見る  『ブーリン家の姉妹』の後に観ると興味深いかもしれない。何故なら、この映画の主人公エリザベス女王(ケイト・ブランシェット)はナタリー・ポートマン演じたアン・ブーリンの娘なのだから。本作を観ていて気付いた点を以下に三つ挙げておこう。 一つ目の見所は無論、誰もが注目したであろうエリザベス女王としての「戴冠式」で...全文を読む

文学テクストにおける「視知覚」性の重要性ーー円城塔、八木保におけるテクストのデコレーションについて 

† 文芸理論 †


  二十一世紀前半である現在、純文学において「テクストの力」とは何なのだろうか? 無論、物語性を持った緻密な構成力や、豊穣なメタファーによるイメージ喚起力なども依然重要な戦略素ではある。だが、我々はここであえて、「テクストの視覚性」の重要性について語っておこう。実は我々は何か本のページを読む時、常にその全体的な「レイアウト」を無意識にであれ意識しつつ読んでいる。漢字の並び、外国語の挿入、引用、数字、...全文を読む

近代が仕掛けた幾つかの「罠」――岡田温司『アルスとビオス』、バーバラ・マリア・スタフォード『ボディ・クリティシズム』を中心に 

† 表象文化論 †


 芸術(アルス)と生政治(ビオス)(2006/04/18)岡田 温司商品詳細を見る このページでは、日本を代表する西洋美術の卓越した研究者である京都大学総合人間学部教授の岡田温司(1954-)の代表作の一つである『アルスとビオス』と、近世ヨーロッパ美術から今日のマルチメディアまで幅広い射程範囲で生物科学を参照軸に研究に取り込むシカゴ大学美術史学科W・B・オグデン殊勲教授のバーバラ・マリア・スタフォード(Barbara Maria Staf...全文を読む

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