【  2014年09月  】 更新履歴 

  09.27.  【 † 現象学  † 】  フッサール現象学における「心霊現象」のテマティックについて   さわりを読む▼
  09.25.  【 † 映画 † 】  ファティ・アーキン『愛より強く』――愛、または「傷」の交感について   さわりを読む▼
  09.24.  【 † ファッション † 】  黒ブラのレース模様   さわりを読む▼
  09.20.  【 † 文学 † 】  大人でも楽しめるメルヘン・ラブストーリー『恋におちた人魚』の魅力   さわりを読む▼
  09.20.  【 † 展覧会 † 】  幽霊を描くという「表象の罠」について――大阪歴史博物館特別展「幽霊・妖怪画大全集」に寄せて   さわりを読む▼
  09.20.  【 † フェミニズム † 】  Drucilla Cornellについて ―性的差異の脱構築―   さわりを読む▼
  09.20.  【 † ヨーロッパ庭園学 † 】  バラ学   さわりを読む▼
  09.20.  【 † メディア論 † 】  ドイツのメディア学者ノルベルト・ボルツの代表作『グーテンベルク銀河系の終焉』を今こそ読み返す   さわりを読む▼
  09.20.  【 † フェミニズム † 】  フェミニズム神学の基本文献   さわりを読む▼
  09.17.  【 † 文学 † 】  江國香織『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』について    さわりを読む▼
  09.17.  【 † 神秘主義 † 】  ナグ・ハマディ文書『ゾーストリアノス』における、「世界の再創造」説の展開   さわりを読む▼
  09.15.  【 † 文芸理論 † 】  グロテスク・リアリスムとは何か?--ミハイル・バフチン『フランソワ・ラブレーの作品と中世・ルネサンスの民衆文化』   さわりを読む▼
  09.11.  【 † 美術/アート † 】  ヴィルヘルム・ハンマースホイの世界――デンマーク室内画派の系譜から   さわりを読む▼
  09.09.  【 † 美術/アート † 】  神秘的な夜の海岸を描いたベルギー象徴主義の画家、レオン・スピリアールトの世界   さわりを読む▼
  09.07.  【 † 文学 † 】  松浦寿輝が三島由紀夫の架空の「老年」を描いて人間存在の実相を表出した連作短編小説『不可能』の魅力   さわりを読む▼
  09.07.  【 † 映画 † 】  今敏の諸作品にみる現象学的テーマ、「虚構の現実への侵入」ーー『パプリカ』論   さわりを読む▼
  09.01.  【 † エッセイ † 】  海のrhetoric――夏の稲村ケ崎の想い出   さわりを読む▼

◆2014年08月     ◆2014年09月       ◆2014年10月

フッサール現象学における「心霊現象」のテマティックについて 

† 現象学  †


 <亡霊性(Phantasma)とは何か?> フッサールは、『イデーンⅠ』の第五十節(p216まで)で、一つの結論に既に達している。それは、私が『ブリタニカ草稿』や『危機書』を、半ばゲリラ的に読解しようとしていた時に感じていたことを、結局は実証することになっていた。それは、要するに、この世界には、純粋意識のみが絶対的に存在しているということだ。私は世界を意識する。だが、世界が消え去っても、(フッサールは「世界...全文を読む

ファティ・アーキン『愛より強く』――愛、または「傷」の交感について 

† 映画 †


 愛より強く スペシャル・エディション [DVD](2007/02/23)ビロル・ユーネル商品詳細を見る トルコ系ドイツ人監督のファティ・アーキンが第54回ベルリン国際映画祭金熊賞やヨーロッパ映画賞作品賞を受賞した『愛より強く』(2004)を観た。 主人公は監督と同じトルコ系のジェイト・トムルクという男性で、退廃的で堕落したパンク系の生活を送っている。前妻は既におらず、ほとんど一匹狼の状態で生にあぐねている印象である。いつ...全文を読む

黒ブラのレース模様 

† ファッション †


 やっぱり黒のレースが一番綺麗でセクシー*...全文を読む

大人でも楽しめるメルヘン・ラブストーリー『恋におちた人魚』の魅力 

† 文学 †


 恋におちた人魚(2002/07)アリス ホフマン商品詳細を見る アメリカを代表する女流作家の一人、アリス・ホフマン(Alice Hoffman/1952-)が書いた大人でも楽しめるメルヘン・ラブストーリー『恋に落ちた人魚』(2001)を読んだ。舞台となるのは〈カプリ・ビーチ・クラブ〉という、テニスコート、パラソル、プール、売店などが並ぶ夏らしい場所だが、作中ではかつての盛況を失い、少し寂れた雰囲気を醸し出している。主人公は十二歳...全文を読む

幽霊を描くという「表象の罠」について――大阪歴史博物館特別展「幽霊・妖怪画大全集」に寄せて 

† 展覧会 †


  大阪歴史博物館の特別展「幽霊・妖怪画大全集」の記録を残しておく。 そもそも、不可視であるべき「幽霊」を描くことなど可能なのだろうか? そこに映り込んでいるものは画家の想像の産物だが、実際に何か奇怪なものを「知覚」した人間が残した記録を忠実に再現しようとしたものも存在するだろう。その場合、このような不気味な彼らが「存在していない」と断言することは、現象学的には不可能である。つまり、特殊な知覚様態が...全文を読む

Drucilla Cornellについて ―性的差異の脱構築― 

† フェミニズム †


 脱構築と法―適応の彼方へイマジナリーな領域―中絶、ポルノグラフィ、セクシュアル・ハラスメントDrucilla Cornellとは誰か?コーネルは、「アメリカのポスト・モダン系フェミニズムの系譜に属する法・政治哲学者」であると同時に、「デリダの脱構築やラカン派の精神分析の言説を、法・政治思想における一連のフェミニズム的な問題系に応用し、フェミニズム的な視点からの正義論を構築してきた」女性である。みすず書房の紹介プロフ...全文を読む

バラ学 

† ヨーロッパ庭園学 †


 決定版 バラ図鑑寺西 菊雄、 他 (2004/04)講談社 この商品の詳細を見るバラを知ることは、愛を知ること、宇宙を知ることだと私は思う。花の中で最も美しい王族であり、幾多の詩人を虜にしてきた自然の宝石である。 バラ―全図版Junko Mizuno、Kyoko Kato 他 (2007/08)タッシェン・ジャパン この商品の詳細を見る バラという花について深めていく上で、ルドゥテとファンタン=ラトゥールは大切なイニシエーションだと思う。愛しい女...全文を読む

ドイツのメディア学者ノルベルト・ボルツの代表作『グーテンベルク銀河系の終焉』を今こそ読み返す 

† メディア論 †


 グーテンベルク銀河系の終焉―新しいコミュニケーションのすがた (叢書・ウニベルシタス)(1999/12)ノルベルト ボルツ商品詳細を見る「ハイパーメディアの知のデザインの叙述形式は再帰的である」 by ボルツノルベルト・ボルツはドイツ出身の、現代メディア論の指導者の一人である。彼が極めて衝撃的な、面白いことを最終章で述べているので、紹介しておきたい。ボルツは、テッド・ネルソンが開発した「オンライン世界図書館」(X...全文を読む

フェミニズム神学の基本文献 

† フェミニズム †


 “母”の根源を求めて―女性と聖なるもの(2001/03)ジュリア クリステヴァカトリーヌ クレマン商品詳細を見るジェンダーの視点で読む聖書(2002/05)絹川 久子商品詳細を見るヒルデガルト・フォン・ビンゲン―女性的なるものの神学神学大全 第32冊 第3部 27-30 (32)the feminine divineについてコーネルなどの世界的なレヴェルで現代思想に影響を与えているフェミニストは、「大文字の父の法」を脱構築することを方法論の礎にしている。こ...全文を読む

江國香織『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』について  

† 文学 †


 泳ぐのに、安全でも適切でもありません(2005/02)江國 香織商品詳細を見る  「サマーブランケット」  絵國香織さんの作品は、人の心を優しい気持ちにさせてくれる。私にとって絵國香織さんの幾つかの作品は、雰囲気として私が希求する全てであるような気がする。今、私は「Summer blanket(サマーブランケット)」という掌編の最初のページを開いている。「海のそばの家には、砂がたくさん入ってくる。」 冒頭はこんな始まり方...全文を読む

ナグ・ハマディ文書『ゾーストリアノス』における、「世界の再創造」説の展開 

† 神秘主義 †


 ナグ・ハマディ文書の一つであり、グノーシス主義セツ派に属する重要文献である『ゾーストリアノス』を読んだ。写本はコプト語のサヒド方言で記されており、保存状態は最悪の部類に属し解読は困難であることが知られる。ゾーストリアノスとは、ゾーロアストロス(ゾロアスター)の曽祖父と系譜学的には位置付けられる。本書は内容的にはキリスト教というよりも、ユダヤ教黙示文学に近接している。解読は困難であるが、その内容はプ...全文を読む

グロテスク・リアリスムとは何か?--ミハイル・バフチン『フランソワ・ラブレーの作品と中世・ルネサンスの民衆文化』 

† 文芸理論 †


 Shirley Manson by Matt Irwinミハイル・バフチン全著作第七巻『フランソワ・ラブレーの作品と中世・ルネサンスの民衆文化』(水声社)の「問題設定」(序論)を読んだので記録を残す。序論だけで80pあり、この中で「カーニヴァル」、「グロテスク・リアリスム」といった重要な概念が設定された上で各章へ接続する。本書は現代世界文学でも稀有な「グロテスク・リアリスム」の才能を発揮した大江健三郎のテクストの根源的解明に寄...全文を読む

ヴィルヘルム・ハンマースホイの世界――デンマーク室内画派の系譜から 

† 美術/アート †


 Vilhelm Hammershøi⑴ デンマーク室内画派の系譜――ヴィルヘルム・ハンマースホイを中心にして 19世紀末のデンマーク絵画の室内空間を描いた画家(いわゆるデンマーク室内画派)にはカール・ホルスーウ、ピーダ・イルスデスなどが存在するが、特筆すべきはやはりヴィルヘルム・ハンマースホイである。このページでは、彼が影響を受けた画家、あるいは与えた画家について紹介しておきたい。 ハンマースホイは、文学的にはイプセン...全文を読む

神秘的な夜の海岸を描いたベルギー象徴主義の画家、レオン・スピリアールトの世界 

† 美術/アート †


  魂が深い樹液の奥へ降下したような寝静まった夜更けに、ときおり思い出してしまう画家がいる。ベルギー象徴主義に属するレオン・スピリアールト(Léon Spilliaert、1881年7月28日 - 1946年11月23日)である。私は以前から彼の海岸を描いた孤独な――より適切に言えば、「孤絶的」なほどの――夜の世界に惹かれていた。惹かれる、というよりも、この素朴な絵画の質感と、無人化しているという点で初期のデ・キリコにも通じる独特な内...全文を読む

松浦寿輝が三島由紀夫の架空の「老年」を描いて人間存在の実相を表出した連作短編小説『不可能』の魅力 

† 文学 †


 Source motelsandcoffeecups入口も出口もない孤独な「塔」としての「わたし」『エッフェル塔試論』や『平面論』、『口唇論』などの研究活動や、芥川賞作家、詩人としても名高い松浦寿輝が『群像』に掲載していた『不可能』という連作短編がある。その中の「塔」という一篇が持っている独特な建物の雰囲気が印象的だったので、ここで記録を残しておきたい。主人公は平岡(三島由紀夫の旧姓で、彼の晩年という設定)という老人で、「...全文を読む

今敏の諸作品にみる現象学的テーマ、「虚構の現実への侵入」ーー『パプリカ』論 

† 映画 †


 パプリカ [DVD](2007/05/23)古谷徹、林原めぐみ 他商品詳細を見る2010年に若くして逝去された、日本を代表するアニメ監督、今敏の『パプリカ』(2006)を観た。私は彼の作品は、『パーフェクトブルー』(1997)、『千年女優』(2001)、『東京ゴッドファーザーズ』(2003)、『妄想代理人』(2004)、掌編「オハヨウ」(2007)を含め、全て視聴してきたが、どの作品にも「現実と仮想の交叉配列」ともいうべき、入れ子化された迷宮構造が窺える...全文を読む

海のrhetoric――夏の稲村ケ崎の想い出 

† エッセイ †


  あらゆる言葉が常にanything elseを指示するように、「夏」という言葉もまた他の言葉へと常に開かれている。「夏」――それは私に「波打ち際」という言葉を連想させる特異な語でもあった。「夏」という一つの言葉には、あたかも一つの葡萄園に数知れない葡萄の房が実っているかのように、「海辺」、「蝉」、「氷菓子」、「田舎」、「絵日記」、「川遊び」「肝試し」、「プールサイド」、「誰もいない夕暮れの校庭」といった幾つか...全文を読む

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