† 美術/アート †

ジョージ・トゥッカー(George Tooker)の世界

George   Tooker Gallery

街に固有名は必要なのだろうか。
全ての街はどこかで似通っている。
そしてどの街もどこか抽象的で他の街と交換可能な場所を持っている。


George Tooker Gallery 3

僕らが出会ったこの街では、過去に僕らによく似た別の誰かが同じような出会いを体験していた。
数年後にまた、僕らによく似た別の誰かが同じ街で似たような出会いを体験するのではないだろうか。
そしてその時、全ての僕らは同一の存在であると考えることが不自然といえるであろうか。


george   tooker_subway

僕が大通りを歩く時に最も怖れるのは、自分に限りなく似た男に出くわさないかということだ。
ショッピングモール、映画館の暗闇、遊園地、地下鉄、教会さえもが、ドッペルゲンガー的な不安に支配されている。
この街には、僕以外にも別の僕がいて、よく似た彼女を連れて歩いているのではなかろうか。

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自分の顔を鏡に映した時に、そこにしっかり自分が映っているのを確認できる者は幸いだ。


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彼女は奇妙な写真を観察していた。
そこには自分に限りなくよく似た女性が映っていて、自分の恋人と腕を組んでいる。
でも彼女にはそんな場所へ行った記憶がどこにも存在しないのだ。

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あらゆる聖人は交換可能なマリオネット的存在である。


george_   tooker01

癒される夢の持つ構造は実にシンプルだ。
適度に涼しい砂漠、僕と君、そして抱き締めあう僕ら、いつまでも開かれない永遠の瞼。

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街を越えた草原の奥で、やっと君を見つけた。
真夏の、蝉たちが合唱する草むらに包まれて僕らは静かに無言の挨拶を交わした。

George     Tooker Gallery8

夜の遊園地で、僕は生まれて始めてジプシーの末裔に運勢を占ってもらった。
「近いうちに、あなた死ぬわよ」といわれて、穏やかな優しさに包まれた。
僕が死ねば、僕という存在の夢を見ていた別の土地のバラモンが目覚めるという説があることを思い出した。


George     Tooker Gallery 2

ある秘密結社の人間が、貴婦人に仮面を取り払うことを薦めた。
「仮面? そんなもの、つけていないわ」と、彼女は脅えながら返す。
「いいえ、仮面とはまさに貴女の顔そのものでございます」。


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実は世界樹について最初にイメージした神秘家は、砂漠のオアシスで噴水を目にしたらしい。
彼女はそこで、樹木状に吹き上がる美しい光の水を目にして、世界の秘密を悟った。


George Tooker    Gallery 7

多くの現代人は、自分の深層の声を聴きつつ、耳を閉ざしている。
無表情な現代人は、常に自分の本当の声を聴くことができない状態なのだ。


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