† 建築学 †

北欧建築について――フィンランドの民家、教会における「光」

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フィンランドの古い民家、教会、サウナなどをテーマにした『LIGHT SPACE in Finland フィンランド 光の旅』(2009)は、木材の温かく優しい雰囲気と、自然光の繊細な輝きを感じさせる素晴らしい作品集だ。
フィンランドの建築家には、アルヴァル・アールト、ユハ・レイヴィスカなどの代表的な人物がいる。
特に私が引き寄せられたのが、このマッティ・サナクセンアホによる「聖ヘンリ・エキュメニカル礼拝堂」(2005)である。
この建物は外観も屋根だけ地面に突き出たような小屋になっており、内部も樹木の内部に足を踏み入れたかのような不思議な神秘的場になっている。
樹木が持つ優しく柔らかいイメージに、太陽光の神聖な眩しさが非常に印象的だ。
私もこれを一目見て、ここで開かれるミサに一度参加してみたいような感覚になった。


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以下の四枚はどれもフィンランドの森の中に位置する小屋だが、どれもアンドリュー・ワイエスの世界のような独特な古さと味わいを持っている。
やはり木材の壁の隙間から射し込む朝陽には、人間であれば誰しも「生きる」ということの根源的な「悦び」を感じるのではないだろうか。
眠っていて、早朝に目覚めると、壁の隙間から細く淡い光の軸が頭上に伸びているという光景だけでも、私にはどこか神秘的なビジョンのように感じられる。

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世界には実に多くの教会が存在するが、「照明」に意匠を凝らしたデザインの建物には自然に引き寄せられる。
エリアーデによれば、どんな建物であれそこが一たび、宗教的な聖域として意味賦与されると、その場は「世界の中心」=「宇宙軸」になると考えられる。

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ライリ&レイマ・ピエティラによる「カレヴァ教会」(1966)。

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ユハ・レイヴィスカの「グッド・シェパード教会」(2004)。




フィンランド光の旅―北欧建築探訪フィンランド光の旅―北欧建築探訪
(2009/08/10)
小泉 隆

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