† 文学 †

言葉の事典 (1) 北原白秋『邪宗門』

「基本的表現」


・ 聖磔(くるす)…十字架
・ 円む(まろむ)…形が丸い様、口当たりが柔らかい、穏やかである様
・ 寂寥(さみしら)
・ 熟視める(みつめる)
・ 劇しい(はげしい)
・ 愁い
・ 曲節(メロディー)
・ 軟風(なよかぜ)
・ ゆめのにほひ…意図的に平仮名を柔らかく使う


「夕暮れに関する表現」

・ やはらかに腐れゆく暗(やみ)の室(むろ)
・ 爛壊(らんえ)の光…夕陽
・ 爛壊する暗紅色のにほひして、ただ暮れなやむ
・ 爛々と眼が光る
・ わかき日は暮るれども夢はなほ静こころなし(不安定、不安、落ち着かない様)
・ たまゆら(瞬間)の夕日
・ かはたれどきの薄明ほのかにうつる
・ かはたれのかなしき怨言(かごと)、ゆるやかにくゆりぬ、いまも絶間なき火のささやきに
・ なべて、いま、ものあまき嗟嘆(なげかひ)の色
・ あかあかと日暮の街に吐血して
・ しとしとと夢はしたたる
・ 夢の香(か)
・ 落日喘ぐ寂寥に鐘鳴りわたり、陰々と、灰色重き曇日を
・ 鬱憂の心の海
・ 夕陽で円む街並み


「異端教会に関する表現」


・ 廃れたる夢の古墟
・ 悦楽の後の魔睡
・ 夢燃ゆる噴水(ふきあげ)の吐息のなかに
・ 夢はたゆたう
・ 蛇の残り香
・ 骸(しかばね)色の膚
・ 空気は苦し……はや暗し……黄に……なほ青く……
・ クロロホルムの香ぞ滴る
・ 大理石(なめいし)の白き血潮
・ 蝋の火と懺悔のくゆり(マリア・マグダレナ的表現)
・ 死に堕つる夏の光のうしろかげ
・ 切支丹邪宗の寺


「ファム・ファタルに関する表現」


・ なまめけるわが女、汝(な)は弾きぬ夏の日の曲
・ 肉(ししむら)の香に倦める、猥らなる頬(ほ)のほほえみ
・ 肉の戦慄(わななき)を、いや甘き欲の疲労(つかれ)を





「参考文献」

北原白秋詩集〈上〉 (岩波文庫)北原白秋詩集〈上〉 (岩波文庫)
(2007/01/16)
北原 白秋

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