† エッセイ †

なぜ赤煉瓦調の空間に惹かれるのか?――恵比寿ガーデンプレイスの魅力

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 恵比寿ガーデンプレイスについては特別な思い入れがある。私がここを最初に訪れたのは、前の彼女と付き合っていた頃、東京都写真美術館で開かれている個展のためだった。その時、私は奥まった場所にある美術館よりも、この広々とした赤煉瓦調の穏やかで美しい空間――あたかも、ひとつの都市に設けられたささやかな御伽の国のように――に鮮烈な印象を与えられたのだった。
 赤煉瓦調の建築に対する私の最初の強い思い入れは、東京駅との出会いに由来している。洗練されたオフィス群が立ち並ぶ中で、暖色的な洋館を感じさせるこのメルヘンチックな駅舎に、私は最初の素朴な親しみを覚えたのだった。

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 東京で生活し始めて、ここへすぐにでも来れるようになった現在でも、私のこの空間に対する思い入れは変わっていない。一緒に暮らしている今の彼女と、ガーデンプレイスから離れて恵比寿の街を散歩したことがある。そこには美しい並木の坂道があって、ランニングしている男性がいたり、大阪ではあまり見かけたことのない高級車が走っていた。
 どの街でも、駅の周辺ではその街特有の特徴を押し出しているものだ。だが、さり気ない街角や路地裏にこそ、東京の歴史性が宿っていると『東京の空間人類学』の著者が私たちに教えてもいる。これからも東京の中で、少しずつ「好きな場所」を見つけていこう。



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