† 著作 †

現在、発売中の鈴村智久の小説4冊の紹介


 このページでは、まだ私の発売した小説と出会っていない方を対象にして、少し作者から紹介しておこうと思います。まず全てに共通して言えるのは、どの作品も私自身が絶え間ない試行錯誤を繰り返す過程で奇蹟的に生み出された結晶であるということです。この点は、作者が自負します。そしてもう一つは、全ての作品が、「現代思想」と何らかのかたちで密接に関わっているということです。換言すれば、どの作品も、難解な現代思想をわかりやすく、ときには寓意的にものにかえて新しく提示しているということが言えます。もちろん、どれも私の魂の声であり、音楽で言えば私の「歌声」のようなものであることは保証します。その上で、なおかつ、世界的に注目され始めている最新鋭の思想、哲学が、「小説」というかたちで読むことが可能だということです。
 以上の点は、確実に買って損をしない最大のメリットだと作者は自信を持って読者様に主張することが可能です。


聖アントニウスの誘惑聖アントニウスの誘惑
(2014/08/31)
鈴村智久

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来るべきWeb社会のマッピング

 まず、この作品で重要になってくるのは、今後のWeb社会という大きなテーマです。そして、Webを考える上で、「集合知」や「人工知能」という概念はますますラディカルになっていますが、こうした概念を既に予言していたのが、世界が誇る幻想文学の巨匠ホルヘ・ルイス・ボルヘスでした。私は、「ポスト・ボルヘスの時代」であるという現状認識のもとに、ウィリアム・ギブスンが提示した幾つもの近未来Web社会のコンセプトを、更に発展させることを本作で企図しました。更に、こうした土壌に、私自身のカトリックとしての生き方などもミックスされ、この小説では、それらが渾然一体となった新しい文学形式が開かれています。


メリーゴーランドメリーゴーランド
(2014/08/30)
鈴村智久

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小説を破壊する小説のエネルギー

 この作品には、「今、前衛的な文学ってどういうものなんだろう?」と感じている全ての読者に対する、作者からの全身全霊の応答があります。円城塔が国外でも注目を集めている現在、我々のような新しい世代の書き手には、どのような表現が可能なのでしょうか? こうした課題を踏まえて、作者はけして「形式」だけを優先させない、「物語」との融合を目指した新しい様式を作り出しています。フランスでも、フィリップ・ソレルスという作家が実験的な小説を幾つも発表しましたが、この作品には、そうした「既成の文学を破壊する」という精神を受け継ぐ意欲作が集結しています。


ある奇妙な地理学的試論ある奇妙な地理学的試論
(2015/02/12)
鈴村智久

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鈴村智久式「本当にあった怖いはなし」の決定版

 ハイデッガーは『芸術作品の根源』において、「不気味なもの」という概念を提示しました。「不気味なもの」、「不穏なもの」、「禍々しいもの」――これらは、平穏な日常生活のパターンを突き崩し、その本質を露顕させる力を持っています。朝、いつもと同じ部屋で目覚めると、ぬいぐるみの位置が少し違っている……、たったこれだけで、実はそうした「異界」とのトンネルは開いているのです。この作品には、こうしたいつの時代にも通用するホラーテイストの怪奇幻想小説が収録されています。
 「今までにないような怖い話が読みたい」というような方から、「もうふつうのエンターテイメントじゃ楽しめない」という方まで、この作品で展開される恐怖をぜひ味わってみてください。


アニエールの水浴アニエールの水浴
(2014/08/29)
鈴村智久

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新しい恋愛小説を読みたいあなたへ

 この物語は、SFやホラーは好きではないけど、「恋愛小説」ならわりと好きという方におすすめの作品です。登場するのも、もう十分に人を愛せる大人になった女と男です。ただし、そこにはやはり鈴村智久らしい「仕掛け」が準備されていて、二人の物語は予測不可能な方向へと進んでいくことになります。同時に、この物語では、「生きる」こととは本質的に何なのかが、ポスト実存主義的な雰囲気の中で静かに浮き上がってきます。雨の日に読むのがベストな、作者の文体の美意識が徹底的に追究されたシリアスなラブストーリーです。


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