FC2ブログ

† Twitter †

03/26のツイートまとめ

afterfinitude01

『聖なる鹿殺し』でマーティン(バリー・コーガン)が主人公にヒュブリスの内容を告知する昼下りの病院内カフェ(奥に海が垣間見える)の場面はこの映画で最も美しい不穏さに満ちていたが、地下に幽閉されたマーティンの顔のズームアップにはジェニー・サヴィルの代表作《凝視》(2004)が重なった。 https://t.co/ECZsJ6bAp6
03-26 23:10

ギリシア悲劇を野心的な映画監督が翻案して成功する例は過去にも幾つかあって、『エレクトラ』を映画化したヴィスコンティの『熊座の淡き星影』でもラストの凄惨な死が印象的だったが、『聖なる鹿殺し』はヴィスコンティとは異質なペリペテイア(あるいはメタバシス)の表現において傑出している。
03-26 22:49

悲劇とは「憐憫と恐怖とによって魂からおそれの感情を取り除き、おそれの均整をもたらそうとする」(上巻p397)ものと定義されるが、ランティモスは「恐怖」を先鋭化させることで救済のない悪夢を描いている。ただアリストテレスは残酷さと恐怖だけでは悲劇の構成与件を満たさないと述べてもいる。
03-26 22:41

『聖なる鹿殺し』の場合、マーティンは神的な存在であるから彼の父親を軽率にも死なせた主人公側にヒュブリス(神罰)が成立する。更に悲劇の原因となる過ちが人間的無知に由来していた点でハマルティアも成立する。ただしこの映画にはオイディプス的な憐れみやアレーテイアは描かれなかった。
03-26 22:33

特筆すべきはペリペテイア(急転、変転)が『アウリスのイピゲネイア』のように「内面心理」の急転の意味でも使用されていた点。これは先日鑑賞した本作のアダプテーションである『聖なる鹿殺し』(ヨルゴス・ランティモス)での主人公家族が急激に不幸へと転ずる構成を読み解く上での鍵になるだろう。
03-26 22:18

当津武彦『アリストテレス「詩学」の研究』上下読了。素晴らしい労作。ギリシア悲劇の基本原理であるカタルシス、アナグノーリシス、ペリペテイア、ハマルティア、ヒュブリスといった最重要概念を『詩学』の緻密な読解を軸にして徹底的に考究している。詩的想像力や喜劇の解説も含め非常に有益。
03-26 22:08

関連記事
スポンサーサイト
*Edit TB(0) | CO(0)



~ Comment ~















管理者にだけ表示を許可する

~ Trackback ~


Back      Next